新垣カミ菓子店は、約200年前の琉球王朝時代に、王府の包丁役(料理方)を拝命されていた五代前の父祖、新垣親雲上淑規(あらかきぺーちんしゅくき)が開祖であります。当時の琉球王朝は、日本と中国との両属関係にあり、中国とは主従関係を保ちながら大貿易時代を築いていました。中国からは、冊封使(使節団)が来琉、長期にわたり滞在し、その間琉球政府は、できるだけの歓待をし、また、中国から多くのことを学びました。その1つが中国菓子の製法です。さらに、琉球王族が日本へ渡ったときに随行した父祖は、石原嘉右衛門や柳屋善太郎の両氏により日本菓子の製法を教わりました。この日中両国の菓子製法の技術を取り入れて琉球独特のお菓子を作り上げたのが、琉球王朝伝来のお菓子であり、当時は琉球王家御用達で貴重なお菓子でした。一般に普及し始めたのは廃藩置県後で、今日まで祖先の製法がそのまま伝えられています。さらに、琉球古来からの製法に加えて良質の原料を使用し健康で安全な伝統菓子として今なお手作りで生産しております。